英国のクリスマス~カントリーサイドの教会で楽しむクリスマス~

英国の1年を、時候に沿ってお届けする【英国365日】。

英国バッキンガムシャー在住の英国政府公認ブルーバッチ観光ガイド 木島・タイヴァース・由美子さんに、"英国のクリスマス"を取材していただきました。

今回ご紹介するのは、木島さんの住むバッキンガムシャーのクリスマスです。

写真上)14世紀に設立された協会、写真中)クリスマスソングの生演奏、写真下)教会内のキリスト生誕を表すディスプレイ


先日、我が家から車で15分くらいの距離にある村、そこの教会で催されたクリスマスフェアに行ってきました。ここは人口180人ほどのとても静かな村ですが、教会の中はにぎやかで、まるで別世界。教会から流れるクリスマスの生演奏につられて、村人たちが集まってきます。


Q:教会で行われるクリスマスフェアに行く、というのは特別なことではなく、どんな人でも訪れるのですか?
木島さん:教会でのこのようなイベントは、通常教会の維持費などを作るために行われます。信仰などに関わらず、興味があれば訪れる、といった感覚です。ボランティアの方はたいてい定期的にその教会に通っている人たちで、入場料をいただいたり、お茶を淹れたりなど運営のお手伝いをされています。
また英国で教会のクリスマスは、イルミネーションと言うよりも室内のフラワーアレンジメントであったり、キリストが生まれたとされる厩のシーン"Nativity scene(キリストの降誕場面)"のモデルを見るのが一般的です。今回は厩のシーンのモデルではなく、東方の3博士がキリストの誕生を聞きつけてラクダに乗って長旅をしているシーンが板の彫刻で再現されていました。

写真上)玄関に飾るクリスマス・リース、写真下)手作りのクリスマスツリーオーナメント

教会内にはクリスマスリース、ツリーのオーナメントなどクリスマスプレゼントに適した商品がところ狭しと並びます。

Q:かわいらしいクリスマスツリーオーナメント! 一見するとお菓子(クッキー?)の様にも見えますが、非食品のオーナメントですか?
木島さん:今回ご紹介している写真は、食べられないものですが、時にはチョコレートや本物のクッキー(クリスマスクッキー)を飾ったりもします。食べられるものはその年限りですが、他の飾りは年々つけ足していきます。我が家では、子供が小さかったころに加えたものが思い出として残っています。

子供の玩具は、特に人気でした。

"Wood Bee Nice"という会社を立ち上げ、玩具販売のビジネスを始めたレイチェルさん。

レイチェルさん:「パンデミックで、印刷会社に勤めていた主人、そしてガーデンセンターで働いていた私も収入がだいぶ減ってしまいました。そこで、将来のことも考えて玩具のオンラインビジネスを始めました。お店は持たず、こうしてイベントに出かけたり、オンラインで販売しています。このビジネスを始めてから6歳の子と一緒に過ごす時間も多くなり、今では転職して良かったなと感じています。パンデミックから、何か新しいことをしたいという気持ちを持ったことは幸運でした。

写真上)ティーカップのピンクッション、写真下)瞬く間に売れていくミンスパイなどの伝統菓子

好きなティーカップが見つかったら購入し、裁縫ピンのクッションに仕立てるのは、エマさん。
ティーカップは、ヴィンテージのものやモダンなものなど、エマさんのセンスで選び抜かれたものが並びます。

Q:素敵なティーカップですね。こちらはカップ&ソーサーとしても使うことができるのですか?お値段は?気になります!
木島さん:元はカップとして使用できるものでしたが、加工した後は使えません。お値段は8ポンドでした。

クリスマスといえばの"ミンスパイ"は英国の伝統菓子の一つ。
昔はミンスミートを入れていたことからこの名称で呼ばれていますが、今ではお肉は入れません。材料はレーズンやカランツなどのドライフルーツ、オレンジピールなど。最近ではスーパーでオールシーズン見かけるようになりました。

ボランティアの女性は、
「私はケーキを焼くことが大好きなので、好きなことをしながら教会の役に立ちたかったのです。売上金は全て教会に!」と。

ミンスパイの他に、コーヒーとクルミのケーキ、ヴィクトリア・スポンジ、ダンディーケーキなど、どれも英国の伝統的なケーキです。しかも紅茶付きで3ポンドというお手頃な値段。さっそく私の好物、コーヒーとクルミのケーキを購入し、ミルクティーと一緒にいただきました。ケーキ作りが大好きという人が手掛けるケーキは、温かみがあり周りのクリスマスムードともあいまって、とっても美味しくいただきました。


次回はバッキンガムシャーのクリスマス・ディスプレイをご紹介。お楽しみに!

<木島・タイヴァース・由美子 プロフィール紹介>


英国政府公認ガイドとして30年以上にわたって英国全土の観光案内をする。

2015年に英国の文化に特化したツアーの企画、
アドバイスを専門に扱うカルチャー・ツーリズムUKを設立。
現在は観光ガイドの他に毎月英国の観光、
文化に関してのオンライン・トークを実施している。
バッキンガム州で夫、愛犬の3人暮らし。
その他、雑誌や新聞に寄稿。著書に『小さな村を訪れる歓び』
『イギリス人は甘いのがお好き』がある。


カルチャー・ツーリズムUKのホームページを見る


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