クリスマスよりも大切な"イースター"

英国の1年を、時候に沿ってお届けする【英国365日】。

4月は、英国のイースターについて。
英国バッキンガムシャー州在住の木島・タイヴァース・由美子さん(※)にお話いただきます。
※英国政府公認ブルーバッチ観光ガイド

それでは、木島さんの#英国ライフ・コラムをお楽しみください!

キリスト教徒にとって、キリストが生まれたクリスマスよりも大切な日。
それはキリストが十字架に架けられて死んだ後、復活したことを祝う復活祭、
つまりイースターです。
その日は日曜日でしたので、イースターは春分から数えて最初の満月後の日曜日と決められています。今年は4月17日です。

イースターの期間はキリスト教の教会ではさまざまなミサが行われます。

では、キリストの復活までの経過をみてみましょう。
ユダヤ人の祭司長や支配者たちは、ユダヤ教体制を批判したイエスを憎んでいました。キリストが処刑される前夜、キリストは十二使徒を集めて夕食を摂っていました。
これが「最後の晩餐」です。この中でキリストは「あなたたちのうちの一人が私を裏切ろうとしている」と言っています。

写真上:レオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」1495-1498
写真下:ジョット作「キリストの逮捕」1304-1306


キリストの予言通り、十二使徒のひとりであったユダの裏切りでキリストは捕らえられて、ローマ帝国ユダヤ属州の総督ポンテオ・ピラトの前に引き出されます。

写真:フラ・アンジェリコ作「キリストの磔刑と聖人たち」 1441-1442

ピラトは「イエスには罪が見つからない」と言うのですが、ユダヤ人たちの怒りを鎮めるためにイエスを磔にします。
その後、アリマタヤのヨセフらがイエスの体を十字架から降ろし、ヨセフが自分のために造っておいたお墓にキリストを埋葬します。
(このアリマタヤのヨセフは錫商人で、英国にもやってきたことから、少年だったイエスを英国に連れて来た可能性があり、またキリストが最後の晩餐で使い、更に十字架に架けられたキリストの血を受け止めたとされる聖杯を英国に持ち込んだという説があります。)

写真左:ファン・デル・ウェイデン作 「キリストの哀悼」 1450
アリマテアのヨセフ(左から2番目)が自分のために造っておいたお墓にキリストが埋葬される場面
写真右:ラファエル作「キリストの復活」1499-1502


さて、イエスの処刑後三日目に女たちがお墓を訪ねるとお墓は空になっていて、天使からイエスが復活したことを告げられます。
処刑されたのが金曜日で、英国ではGood Friday、復活した三日目の日曜日をEaster Sunday、そしてイエスが地上に降りて来た日をEaster Mondayと呼びます。
キリストはその後40日の間信者の前に姿を現し、病気を治したりして神の子であることを証明した後、神の元に召されるのです。
英国ではイースターホリデーは金曜から月曜の四日間です。

写真:新しい生命を象徴する卵とウサギ©Superbass. CC-BY-SA-4.0

 さて、イースターのシンボルと言えば卵とウサギが挙げられます。卵は、新しい命。そして割れた卵はイエスが埋葬された後に復活して空になったお墓を表します。
ウサギは多産で、やはり新しい生命を象徴しています。

写真:スーパーに並ぶチョコレートのイースターエッグ

イースターエッグは、元来はゆで卵に色や飾りをつけたものをイースターに贈る習慣でしたが、今ではゆで卵の代わりにチョコレートで出来たイースターエッグが人気です。
この時期になるとスーパーのチョコレートコーナーには沢山のイースターエッグが並びます。特にチョコレート好きが多い英国では年間8000万個のチョコレートのイースター・エッグが売れるとか。。。!?

後編へつづく・・・

次回は英国のイースターについての後編です。
イースターに纏わる食べ物やゲームについてお話します。

お楽しみに!!

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